車検に通らないタイヤの3つの特徴とは?1分でできるチェック方法や審査基準を紹介

「タイヤが摩耗していて、車検に通るのか気になる」

「どの程度のキズなら車検に通るの?」

など、タイヤが車検にどう関わっているのか気になりますよね。

 

実際、車検においてタイヤは重要な項目の1つです。基準が定められており、不適合だと交換しなければなりません。

 

ですので、何年もタイヤを交換していない方は車検前に点検する必要があります。

  • 車検に通らない状態のタイヤ
  • タイヤを安く買う手段
  • タイヤと車検に関する「よくある質問」

この記事では上記3点を解説します。

自動車整備士資格があり、車検の合否を判断する「検査員」としての経歴を持つ筆者が、タイヤについて詳しく記載しました。車検現場からの視点を取り入れた解説となっておりますので、ぜひご覧ください。

 

タイヤの状態によって車検に通らない場合がある

タイヤは車にとって重要な部品のひとつであり、安全に走行するための保安基準が設けられています。その基準に適合していなければ車検に合格することができません。また、状態の悪いタイヤで走行すると、道路交通法違反になる可能性があります。

タイヤは車が路面と接する唯一の部分で、加速する時の力やブレーキを掛けた時の力、さらに曲がるときに必要なグリップ力、これらの走行性能に大きく関わります。

 

そのため、溝の深さが1.6mm未満だったり、大きく損傷していたり、劣化してひび割れたひどい場合は基準に引っかかってしまいます。

 

車検に合格するため、そして安全に走行するためにも、タイヤの状態について知ることが大事です。

それでは詳しく解説していきます。

車検に通るタイヤ基準

車検に通り通るタイヤの基準は以下の表にまとめました。

チェック箇所合格ライン
溝の深さ1.6mm以上
損傷の程度検査員が目視で判断(いわゆる“ワイヤー”が出ていたら確実にアウト)
タイヤの外径スピードメーターと実測値と差が基準値内であること
はみ出し規定の範囲で、突出部分が最外側から10mm未満であること
接触ハンドルをすえ切りした際、ボディなどに接触していないこと
異物パンクしていないこと
荷重指数各車軸に対してタイヤの負荷能力が足りていること(貨物車は要注意)

 

タイヤが車検に通るかどうかは、車検時の各検査員の判断により決まります。

 

ここで車検時としたのは、タイヤが車両に取り付けてある状態では、全体を把握できないからです。外してみて見えてなかった部分に危険性を伴う損傷があったのなら、車検を通過することができません。それは取り外して点検した際に分かります。

また各検査員の判断というのは、損傷や劣化の度合いが「走行に耐えられるか」どうか、人の目によるものだからです。

タイヤの状態というのは千差万別であり、傷の深さをとっても「危険」と判断するかどうかは各整備工場の見解、もしくは各検査員の見解に委ねられています。

ただし明らかに通らない状態は存在します。

次のような場合です。

  • パンクしている、もしくは異物が貫通している
  • 溝の深さが1.6mm以上ない部分がある
  • キズや摩耗している部分からワイヤーが見えている

もし、一般の方が判断できるとした上記の部分でしょう。これら以外に関しては、プロの判断になります。

タイヤの状態が悪いまま走行すると罰則を受ける場合も

 

タイヤの状態が悪いまま走行すると、道路交通法により罰則を受ける可能性があります。

 

理由としては悪い状態で走ると制動距離が伸びたり、雨天でスリップしやすくなったりするためです。また損傷や劣化が原因で、バーストしてしまう危険性もあります。

具体的には、道路交通法施行令による「整備不良(制動装置等)」として検挙されると、「違反点数2点」が加算され、「反則金9,000円」を支払うことになります。

少なくとも走行前は、パンクしていないか、スリップサインは出ていないかをチェックしましょう。

この罰則の目的は、走行時の安全性を確保するためであり、日頃からタイヤの状態を確認し「悪い状態なら交換が必要」だということです。

 

交換が必要になる車検に通らないタイヤの特徴

ここでは、「交換が必要になるタイヤ」について紹介します。

  • スリップサインが露出しているタイヤ
  • 一部でも溝が1.6mm未満のタイヤ
  • ヒビや摩耗によりワイヤーが見えているタイヤ
  • 純正サイズから大きく外れたタイヤ

それでは詳しく解説します。

スリップサインが現れているタイヤ

タイヤの溝にはタイヤ側面の「△」の印があるスリップサインがあります。

 

新品のタイヤにはスリップタイヤは現れませんが、走行時の摩耗でそれが露出すると車検に通りません。

 

また公道で検挙された場合、「整備不良」に該当し処罰の対象となります。

スリップサインと名前の通り、ここが露出した状態ではとくに雨天時に危険性が伴います。

タイヤの溝には「排水」という役割があり、溝が浅い状態では「ハイドロプレーニング現象」が起きやすく危険なのです。この現象が起きてしまうと、ブレーキやハンドルが効かなくなります。

車検に通らないのはもちろんであり、スリップサインが表示されている場合はタイヤの交換が必要です。

溝が1.6mm未満のタイヤ

スリップサインが出る前に、タイヤの溝の深さが1箇所でも1.6mm未満の場合は車検に通りません。

 

理由はスリップサインと同様です。最悪の場合大きな事故に関わりますので、車検では一発アウトです。

ビビや摩擦により新品状態から著しく劣化したタイヤ

ヒビや摩耗により、著しく劣化したタイヤは交換したほうが良いでしょう。

 

必ずしも車検に通らないというわけではありませんが、検査員が危険と判断した場合は車検に通りません。

 

というのも、タイヤの劣化が進行すると、とくに高速走行したときに「バースト(破裂)」するリスクが高まるためです。夏場は路面の温度が上がるので、さらにそのリスクを上げてしまいます。

タイヤの構造の一部であるカーカスコード(いわゆるワイヤー)が見えている状態では、確実に車検に通りません。

ヒビや摩耗による劣化は車検に関係する部分であり、なおかつ日頃から気にしておきたい点です。交換したほうが良いのか分からず不安な方は、車検に対応している整備工場に相談してみましょう。

 

車種に合っていないサイズのタイヤ

車種によりますが、いわゆる純正サイズから大きく外れているタイヤを履いている場合も、車検に落ちる要因となります。

車検では「スピードメーターの誤差」についての検査項目があります。

スピードメーターが40km/hを差したとき、実測値との差が基準値内かどうかを見ています。

これはタイヤの外径が大きく関わっていて、純正サイズではないタイヤが引っかかってしまうポイントです。ですので、社外品のホイールを履いている方は注意してください。

 

また、タイヤの横幅が大きすぎて「はみ出し」や「ボディなどへの接触」が確認されたときも落検します。

 

ちなみに純正サイズは、運転席のドアを開けた時に「ボディに貼られているシール」から確認できます。タイヤ空気圧とともに表示されています。もしくは取扱説明書を見てみてください。

純正サイズのタイヤを履いていない方は、交換が必要になる可能性があるので、タイヤ専門店か整備工場に相談しましょう。

車検のためにタイヤを交換費用を抑える方法

タイヤ1本の価格は3千円~数万円とピンきりです。価格にはサイズが大きく影響しており、ブランドやグレードでも変わってきます。タイヤ交換にかかる工賃やタイヤの処分には、1本あたり1,000円~2,000円が相場です。

タイヤの価格は様々な理由でピンきりと記載しましたが、「どこで買うか」も重要なポイントとなります。費用を抑えたい場合は、以下2つの購入先を検討しましょう。

  1. カー用品店やネット通販でタイヤを購入する
  2. オークションサイトで中古のタイヤを購入する

 

ただ、車種によっても異なりますが軽自動車の場合はタイヤ交換費用が4万円前後、普通車の場合は7万円前後します。

もしも乗っている車がすでに新車登録から10年以上経っている場合は、

  • 部品劣化による修理箇所の増加
  • 重量税の増加

により、買い換えた方が経済的、つまり安く済む場合があります。

特に10年以上乗っている車の場合は中古車としては価値がなくなる可能性が高く、乗り換えるか乗り続けるかを判断するタイミングでもあります。

タイヤの交換費用でお悩みの方は以下の記事を参考にしてみてください。

 

関連記事:10万キロを超えた車の交換部品はどれ?費用や交換すべきかを判断する基準を解説

カー用品店やネット通販でタイヤを購入する

タイヤを多く取りそろえているカー用品店やタイヤ専門店、もしくはネットショップでは、タイヤを安く手に入れられることがあります。

理由としては、これらのショップはタイヤの販売本数が多く、仕入れの価格を安くおさえているからです。また、国産から海外製タイヤまで各種ブランドを取り扱っている場合が多く、安いメーカーを選べる点もメリットです。

対してディーラーやガソリンスタンドなどでは、仕入れ価格が高いため値段も高く、ブランドも1種類のみと選択肢は限られてくるでしょう。

タイヤ交換するなら、まずタイヤ専門店やカー用品店、もしくはネットショップの検討をオススメします。ただネットショップで購入するときは、配送料に注意してください。

安く購入した後は交換のみを整備工場に依頼すれば費用を抑えられます。

オークションサイトで中古のタイヤを購入する

オークションサイトでは状態の良い中古タイヤを安くで購入できます新品を買うよりは安く抑えられます。

使える状態のタイヤが出品されるのは、例えば、

  • 社外のホイールに交換したため、純正タイヤが要らなくなった
  • 業者が廃車する車から使えるタイヤを取り外した

などの理由が考えられます。

実際に安いか、新品の相場を把握した上で注文すると良いでしょう。

 

ただし、添付されている写真と実物が思いのほか違っていたり、配送料が高かったりと、トラブルのリスクが無いとはいえません。

 

特にタイヤの状態がわかる画像が少ない場合は、購入する前に出品者に細かく状態を聞いておきましょう。

 

車検に関わるタイヤのよくある質問

タイヤについて、以下のよくある質問に回答していきます。

  • 前後でタイヤのメーカーが違っていても車検に通るのか
  • タイヤ側面を傷つけてしまった場合は車検に通るのか
  • タイヤが片減りしている場合は車検に通るのか
  • パンク修理跡は車検に通るのか
  • タイヤに釘が刺さっている場合はどうすればいいのか

それでは解説していきます。

車の前後でタイヤが違うメーカーでも車検に通る?

車検時のタイヤの基準では、メーカーに関して触れられていません。そのため、前後違うタイヤが入っていても問題ありません。

ただ、サイズが違う場合は車検に通らない可能性があるので注意が必要です。

物損事故でタイヤの側面を擦った場合は車検に通る?

タイヤの側面の損傷に関しては各検査員の判断によります。損傷度合いを見て、走行に耐えられないと判断された場合は、車検に落ちてしまうでしょう。

ただ、一般的には「軽い擦りキズ」なら車検に通る傾向があります。

 

通らないとしたら、「えぐれている」、もしくは「裂け目がある」場合です。

 

もしその部分からワイヤーが見えていたら、確実に交換となるでしょう。

側面は、接地面と違い厚みが薄いため、キズがあると走行中にバースト(破裂)しやすいといえます。したがって、プロへ早めに相談してください。

タイヤが片減りしている場合は車検に通る?

 

タイヤの片減りしている場合、スリップサインが出ていたらまず車検に通りません。またワイヤーが見えている場合も同様です。

 

このように明確な状態であれば判断しやすいのですが、検査員によっては片減りの程度を見て危険だと感じたら不合格になることもあります。

パンク修理の跡がある場合は車検に通る?

パンク修理跡に関しては、そこからエア漏れさえしていなければ何の問題もありません。

ただの補修した跡なので、車検に通ります。

車検前にタイヤに釘が刺さっているのを見つけたらどうしたらいい?

 

タイヤに刺さった釘を抜いた後、もしエアが漏れていたら車検に通りません。

 

ただしパンク修理をして空気の漏れが止まった場合は、車検に通ります。止まらなかった場合は交換が必要です。

もし釘や異物が刺さっているのを見つけたら、ガソリンスタンドなどで見てもらいましょう。パンク修理が可能か判断してくれます。

タイヤの交換はどこに頼んだらいいの?

タイヤの交換は以下で依頼できます。

  • ディーラー
  • カー用品店
  • タイヤ専門店
  • ガソリンスタンド
  • 整備工場

これら5つが一般的な依頼先です。整備品質が最も高いのはディーラーですが交換費用は高いです。おすすめはカー用品店やタイヤ専門店、整備工場で比較的安価でタイヤの交換に対応してくれます。

まとめ

廃車された後のタイヤのフレーム

この記事では、車検時のタイヤの判断基準について解説しました。

まず誰でも車検に通るか判断できるポイントは、

  • スリップサインが出ていないか
  • キズや摩耗部分からワイヤーが見えていないか
  • パンクしていないかどうか

です。

タイヤのサイズ、損傷や劣化で迷ったときは、車検工場で相談しましょう。

もしタイヤの交換をしなければならない場合、新品で考えているならタイヤ専門店やネットショップ、交換費用を少しでも押さえたいなら中古タイヤをオークションサイトで購入することをオススメします。

タイヤは非常に重要な部品なので、走行する前に、パンクしていないか、スリップサインは出ていないか点検しましょう。