何の前触れもなく突如として起こるヘッドライトの不点灯。走行こそ普通に出来ますが、夜間走行ではもちろん視認性が低下してとっても危険な状態です。
ヘッドライトが切れている状態で走行すると、「整備不良」として違反点数1点7,000円の罰金を取られてしまう立派な道路交通法違反なんです。
だからヘッドライトの不点灯は出来るだけ早めに対処する必要があります。
ただ、ヘッドライトは年間に何回も交換するものでもないので、ヘッドライト交換費用を熟知している方は少ないかもしれません。
今回はそんな方にも出来るだけ分かりやすく、ヘッドライトが不点灯になった場合の、交換費用や交換方法を詳しく解説しt。
目次
ヘッドライトの交換費用
ヘッドライトには、
- 「ハロゲンライト」
- 「HIDライト」
- 「LEDライト」
の3種類があり、ライト毎に交換費用に差があります。
自分の車にはどのタイプのライトが搭載されているかは、ヘッドライトの明るさや点灯の仕方を見たり、実際にバルブを取り出して確認を行います。
最も安いものはハロゲンライトの球交換で、片目1,000円程度で交換が可能です。
HIDライトやLEDライトは構造上、球交換だけでは点灯しない場合もあり、特にLEDライトは数十万円と言う高額になるケースもあります。
更にヘッドライトには、1つの球でロービームとハイビームの切り替えを行う2灯式ヘッドライトと、ロービーム・ハイビームが1個ずつ計2個の球で点灯する4灯式ヘッドライトがあります。
ではライトの種類別に具体的に交換費用をみていきたいと思います。
ハロゲンライト
いわゆる昔ながらの電球がハロゲンライトです。球の中のフィラメントと呼ばれる糸のような細い金属があり、電気を流すとこのフィラメントが発行します。
フィラメントが切れ発光しなくなった状態が、「球切れ」の言葉の由来ですね。
ハロゲンライトは非常に安価に購入ができ、左右セットでも1,000円程度で量販店で購入出来ます。
片方が球切れを起こすと、同じようにもう片方も球切れを起こす可能性があるので、一般的には左右同時交換を行います。
左右のヘッドライト交換工賃は無料、もしくは1,000円程度のショップが多く、左右交換でも2,000円程度で交換が可能です。
HIDライト
HIDライトは、特殊なガスが注入されたヘッドライト球に数万ボルトの高電圧の電気を流して発光させるライトです。
HIDライトは、自動車メーカーにより、「ディスチャージヘッドランプ」や「キセノンヘッドライト」と呼ばれる場合もありますが、これは呼び名の違いだけです。
非常に白く明るく発光する特徴があり、多くの車種で採用されています。
HIDライトの不点灯は、ヘッドライト球の故障か、バラストと呼ばれる電極に高電圧を加える部品の故障によって引き起こされています。
HIDライト球は、海外製の安価なものは2,000円~3,000円程度でネット通販で購入可能です。メーカー純正のものだと1つ1万円前後です。
電圧を変換するバラストと呼ばれる部品も、海外製の安価なものは2,000円~3,000円程度でネット通販で購入が可能です。メーカー純正のバラストであれば、1つ概ね1万円~2万円前後となります。
HIDライト球やバラストの交換工賃は、車種のエンジンルームの構造によって違いはありますが、概ね片目あたり3,000円~5,000円程度と言えます。
LEDライト
LEDヘッドライトは、ヘッドライト球に発光ダイオードと呼ばれる、通電させると光る素材が使用されています。
省電力かつ高耐久とされ、ヘッドライトの主流になっていると言えます。
小型でありながら強力な光を放つため、現在のスタイリッシュなデザインのヘッドライトにはほとんどLEDライトが採用されています。
その反面、コストはハロゲンやHID比べると割高です。
ネット通販でLED球は3,000円~5,000円程度から購入できます。
ただこういった海外製の安価商品多くは、光軸がずれ光度不足だったり、光が散乱してカットラインが出ないので、ほぼ車検に通りません。
車検に対応するLED球は概ね1個10,000円程度し、純正のLED球であれば1個15,000円程度となります。
交換工賃は、LED球の交換だけであればハロゲン球と作業量は変わらないので、1個1,000円程度となります。
ヘッドライトの交換費用が高額になるケース
ヘッドライトの球の交換だけでは点灯せず、ヘッドライトを丸ごと交換する場合は交換費用が数十万円と非常に高額になるケースがあります。
ヘッドライトを丸ごと交換する必要があるのは次の2パターンです。
- ヘッドライト本体の故障
- ヘッドライトの曇り・黄ばみ
これら2つのどちらかに当てはまる場合は、ヘッドライトの交換費用が高くなる可能性があります。
ヘッドライト本体の故障
ヘッドライト本体を丸ごと交換する場合、交換費用は数十万円~高額なものでは100万円を超える事もあります。
年式の新しい車両や高級車にはヘッドライトにも多くの機能が実装されています。
例えばハイビームとロービームを自動で切り替えたり、道路のカーブに沿って自動で進行方向を照らしたりといった機能です。
こういった先進的な機能のあるヘッドライトにはヘッドライト内部にコンピューターが取り付けられ、電子制御で光量や光軸をモーター駆動させています。
このため、ヘッドライト不点灯の原因が多岐にわたり、もしそれがヘッドライトの球だけではなく、電子回路を操作する本体が故障している場合は、ヘッドライトごと交換する必要があります。
10年以上たっている車の場合でも中古のヘッドライトで3~5万円するので、工賃を含めると6~10万円ほどかかるので、決して安いとは言えません。
また、年式の古い高級車である場合は、パーツを入手すること自体難しく、ヘッドライト1つが20万円~100万円を超える可能性があります。
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ヘッドライトの曇り・黄ばみ
ヘッドライトの曇りや黄ばみで適正な明るさが確保できなくなった場合、電球だけでなくヘッドライトごと交換する必要があります。
ヘッドライトの曇りや黄ばみの原因は、新車時にヘッドライトの表面に塗布されているコーティング剤が直射日光の影響で劣化してきているからなんです。
どんなヘッドライトにも光の量や光の向きを調整する機能が備わっています。
ある程度の曇りや黄ばみは、ヘッドライトの調整機能で明るさが確保出来ます。
しかし更にこの曇りや黄ばみが進行すると、ヘッドライト球の光を通さなくなり、いくら調整しても本来のヘッドライトの明るさが出せなくなります。
また、ヘッドライト表面に大きな傷がついてしまった場合も、傷が原因で光が屈折して光軸がずれてしまう事もあります。
こういったヘッドライトは車検には通らない「整備不良」の状態となり早期に交換が必要となります。
それ以外の一般的なヘッドライトは、普通車であっても軽自動車であっても概ね1つ3万円~4万円程度の価格となります。
ヘッドライトの曇りや黄ばみは交換での対応がほとんどですが、中には旧車や高級車に乗っており、ヘッドライトの交換に数十万円かかってしまうケースもあります。
曇りや黄ばみが原因で光量が十分に出ている場合は、
ヘッドライトの交換場所を交換費用が安い順に紹介
ヘッドライト球の交換を依頼できる場所を安い順に並べると、
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 整備工場
- 新車ディーラー
上記のようになります。
ここでは場所ごとに詳しく特徴をご紹介します。
カー用品店
最もオーソドックスなのがカー用品店です。
ヘッドライト球の在庫も非常に豊富で、多種多様な商品が常時ラインナップされています。
交換工賃もしっかりと明示されていますので安心ですね。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでもヘッドライトの交換やワイパーゴムの交換が出来ます。
ヘッドライト球の商品ラインナップはカー用品店程豊富にないものの、給油のついでに交換を依頼できるお手軽さがあります。
簡易的なハロゲン球の交換を依頼する場合はおススメです。
整備工場
行きつけの自動車整備工場やカーショップでもヘッドライト球の交換を依頼出来ます。
ヘッドライト球の在庫は豊富にあるところは少ないですが、交換後にしっかりとヘッドライトのテスターで、光の向きや軸を調整してもらえます。
球の交換後もヘッドライトが保安基準に適合した車検に通る状態になる安心感があります。
この為、交換工賃はカー用品店やガソリンスタンドよりも少し高価になります。
新車ディーラー
新車ディーラーにも整備工場が併設されていますので、ヘッドライト球の交換を依頼出来ます。
新車ディーラーでは、メーカー指定のヘッドライト球での交換となり、もちろんヘッドライトテスターで光量や光の向きの調整も行ってくれます。
このため、ヘッドライト球交換は最も高額となります。
車の状況にあったヘッドライト故障の対処方法
思いのほか高額となってしまう場合もあるヘッドライトの故障。
ここではヘッドライトの交換について、車の状況別にその対処法を解説します。
乗り換えたばかりの新車・中古車であればメーカー保証を使う
購入後間もない新車や中古車の保証の期間内であれば、LEDヘッドライトやHIDヘッドライトの故障は基本的に保証の対象となります。
このため、無償で修理してもらう事が出来ます。
ただ、ハロゲンヘッドライトのハロゲン球は消耗品扱いとなるので、一般的な保証の対象外となっている事がほとんどです。
保証期間内にハロゲン球が切れてしまった場合は、購入先のサービス担当者に掛け合ってみるのも一つの方法です。
今後も長く乗り続ける予定の車はLEDライト球がおすすめ
特に乗り換え予定もなく、今後もその車に乗り続ける予定の方には、LEDライト球への交換がおススメです。
ハロゲン球と違い、LEDライト球は消費電力も少なく非常に長寿命です。
ハロゲン球よりも若干高価ですが、一度LEDライト球に交換してしまえば、基本的にはその車を乗り換えるまで交換する必要はありません。
現在では、安価で高性能なLEDライト球が多く発売され、ハロゲン球からの交換も非常に安易に出来るようになっています。
「乗り換え」を少しでも考えているならハロゲン球
自動車が古くなり乗り換えも視野に入っている場合、取り敢えず交換するのはハロゲン球がおススメです。
ハロゲン球は寿命こそ短いですが、1つ1,000円程度で購入でき最も安価です。
もちろん保安基準にも適合して車検も通ります。
ただ、ヘッドライトの曇りや傷が原因でヘッドライトごと交換が必要な時や、ヘッドライト自体がとてつもなく高額な場合は、そのまま交換せずに廃車し、乗り換えを検討するのも一つの手です。
保安基準に適合しないヘッドライトは車検に通らないので、一般的な中古車買取りでは値段が付きにくいかもしれません。
そんな時は「廃車買取」に買取を依頼しましょう。
廃車買取業者に廃車買取を依頼すれば、車検に通らなくなった車両でも故障で動かなくなった車両でも意外な高価価格で買い取ってもらえます。
関連記事:下取りか廃車か一番お得に車を手放す方法!シーン別に詳しく解説
ヘッドライトは自分で交換することも可能
ヘッドライトの球切れの場合、ヘッドライト球の交換は実は自分でも比較的簡単に出来ます。
ここでは交換する際の注意点と交換方法をご紹介します。
自分でヘッドライト球を交換する際の注意点
もし自分でヘッドライト球の交換をする時は、次の事に注意しましょう。
- ヘッドライト球の種類と形状を間違わない
- ヘッドライト球の高温に注意する
- バラストの高圧に注意する
ヘッドライト球の規格と種類が違えば、そもそも取付も不可能です。
球の購入前に実際に自分の車に取り付け可能な規格と種類かを調べておきましょう。
また、HID球やハロゲン球は点灯中は非常に高温になります。夜間の点灯直後の交換は避け、ヘッドライトを使わない日中に交換しましょう。
HIDはバラストで電圧を数万ボルトに上げているため、感電すると非常に危険です。
もしHID球の交換を自分でする場合は、バッテリーのターミナルを取り外し、電気を元から止めておきましょう。
自分でヘッドライト球を交換する方法
ヘッドライト球の交換方法は車種によって若干異なりますが、基本的な流れは次の通りです。
- ボンネットを開ける
- エンジンルームからヘッドライト裏に手が回る状態にする
- ヘッドライト本体からヘッドライト球を抜き取る
- 新しいヘッドライト球を取り付ける
ヘッドライトの交換方法は動画サイトで数多くの動画がありますので、自分の車種の交換方法は動画視聴がおススメです。
エンジンの小さな軽自動車はエンジンルーム内に余裕があり、ヘッドライト裏側のスペースが開いていますので、非常に簡単に球の交換が出来ます。
ハイブリッド車や大排気量エンジン搭載車は、エンジンルームのヘッドライト裏に手の入るスペースが無い場合が多く、他の部品の取り外しが必要な場合がほとんどです。
純正LEDヘッドライト球の交換方法
新車の時から搭載されている純正LEDヘッドライトの場合、構造上ヘッドライト球の交換が出来ないものがほとんどです。
特定の技術や知識があれば交換が可能なものもありますが、DIYでの交換はおススメ出来ません。
もし純正LEDヘッドライトの交換が必要になった場合は、ヘッドライトごと交換するか、専門のカーショップに相談してみましょう。
自分でヘッドライトを交換する場合は2灯式・4灯式の種類にも注意
自分でヘッドライト球を交換する場合は、その車のヘッドライトが2灯式なのか4灯式なのかにも注意しましょう。
- 2灯式・・・1つのヘッドライト球でロービームとハイビームの切り替えを行う
- 4灯式・・・ロービーム用とハイビーム用の2つのヘッドライト球がある
特に4灯式の場合は、まずロービームかハイビームのどちらが不点灯になっているのかを把握する必要があります。
また、ロービームとハイビームで形状の違うヘッドライト球が使われている事もありますので、この点は事前にしっかりと確認しましょう。
更に同じ車種でもハロゲン球が使われていたり、HID球やLED球が装備されていたりと、グレードによって違う事がほとんどです。
ヘッドライト球購入前は自分の車に適合する球の特定は入念に行いましょう。
ヘッドライト球購入のおすすめ場所
ヘッドライト球が切れてしまい、ただちに球が必要な場合は在庫が豊富なカー用品店で購入しましょう。
価格帯も企画も豊富にラインナップされており、また自分の車種に合う物が分からない場合は、ショップの店員に相談も出来ます。
出来るだけ安価に購入をしたい場合は、やはりネット通販がおススメです。
アマゾンや楽天、ヤフーショッピングといった大手ネット通販サイトでは、個人で気軽に購入出来るヘッドライト球が沢山販売されています。
注文してから到着までに時間はかかりますが、カー用品店では高価なLED球やHID球でも比較的安価に購入が出来ます。
注文前にストアに自分の車種に適合するか確認も出来ますので積極的に活用しましょう。
ただ、非常に安価でネットショップで販売されているLED球のほとんどは車検非対応の商品が多いです。車検対応品を購入する方が良いでしょう。
まとめ
球切れであってもヘッドライトが点灯していない車両は保安基準違反なので、そのまま走行して違反切符を切られると、1点減点で罰金7,000円の支払いが待っています。
だからヘッドライトが不点灯状態になったら出来るだけ早めに修理しましょう。
球切れが原因で、ヘッドライト球の交換だけであれば、最寄りのカーショップやカー用品店やガソリンスタンドで交換が出来ます。
もちろん、自分でも意外と簡単に交換する事も出来ます。
ただ、ヘッドライト表面の黄ばみや曇りが酷くなった時や、LED搭載の高性能ヘッドライトの場合は、ヘッドライトの丸ごと交換が必要になります。
この場合は、ヘッドライト球を交換だけに比べて非常に高額な交換費用が必要になります。高級外車であれば、ヘッドライト交換費用が数十万円を超える可能性があります。
ヘッドライトが不点灯の車両は車検に通らないので、売却しようとしてもこういった車両は値段が付かない事もしばしば。
そんな時は、廃車買取業者に廃車買取を依頼しましょう。
廃車買取業者は古い車でも、分解して中古パーツや鉄スクラップとして商品化をしています。
そのため、ヘッドライト不点灯で車検に通らない車や故障で動かなくなった車でも買取価格をつけて買い取ってもらえます。
中古車・廃車の買取を専門で行っている廃車本舗へお問い合わせ下さい。面倒な廃車手続きを代行させて頂きます。お電話の場合は0120-788-100 まで。メールで愛車の査定を希望される方はこちらから。廃車予定の事故車などが思わぬ高額買取となる場合もあります!