自動車税の滞納で起こる3つのリスク|支払えない場合の最善策も解説

自動車税は地方税なので、滞納していると都道府県税事務所から督促状がきます。「払いたいけどまとまったお金が用意できずに支払いができない」と悩んでいる方も多いでしょう。

何かうまい方法で逃れることはできないだろうかと考えたくなります。ただ、残念ながら自動車税を放置したまま払わずに済ませることはできないのです。

とはいえ、自動車税を滞納しているからといって、いきなり資産の差し押さえられるわけではありません。

 

理由によっては、納税の猶予や分割納付が認められるケースがあります。また、差し押さえ前の車であれば、廃車や買取に出すことも可能です。

 

この記事では、初めて自動車税を滞納して、これからどうしたらいいのか分からないという方のために、自動車税の滞納について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

自動車税の滞納で支払いが難しい場合はまず都道府県税事務所に相談を

自動車税の納付ができずに滞納している場合は、都道府県税事務所から最初の督促状が届いた時点で、都道府県税事務所相談してみましょう。

自動車税を払えなくなる理由は、思わぬ出費が重なった、給与や賞与が大幅に減額された、疾病や被災をしたなど様々でしょう。コロナ禍の影響で、自営業の方などは資金繰りや生活費を優先して、自動車税を滞納してしまうケースもあります。

しかし、自動車税の支払いを先送りにすればするほど延滞金がかさみ、さらに差し押さえのリスクも高まります。

 

滞納しないのが一番ですが「相談せずに滞納し続ける」「自動車税を支払わずに放っておく」ことが一番リスクが高いので、まずは都道府県税事務所に支払いできない旨を相談してみましょう。

 

その結果、納税の猶予や分割納付が認められる可能性があります。

納税の猶予や分割納付が認められるケース

納税の猶予や分割納付が認められるのはどんなケースなのか、まとめてみました。

 

  • 震災、風水害、火災その他の災害を受けたか、盗難被害を受けたとき
  • 生計を一つにする親族が病気や負傷をしたとき
  • 事業の廃止や休止をしたとき
  • 事業で著しい損失を受けたとき
  • 上記に類する事実があったとき

 

上記の要件に当てはまり納税の猶予が必要と認められれば、原則として1年の限度内での分割納付が認められる可能性があります。

 

ですから、自動車税が期限内に収められないと判断した時には、都道府県税事務所に相談し、申請することが必要なのです。

ここで納税義務者についておさらいしておきましょう。

自動車税は、4月1日の時点で管轄する運輸支局に登録されている所有者に課税される税金です。

今、乗っていない自動車だとしても、3月31日までに名義変更などの手続がされていないと納税義務者ということになります。

4月以降に、第三者に自動車を売り渡したり譲渡して移転登録した場合でも、今年度の納税義務はあなたにあり、翌年度からの納税通知書は相手方に送られることになります。

 

特に、第三者に登録手続を依頼した場合は、登録の手続が間違いなく完了していることを必ず確認しましょう。

 

新型コロナウイルスの影響で新たな猶予措置も

コロナ禍による生活困窮者に対して、自治体は様々な特例措置を施行していますが、自動車税の納付についても、新たな猶予措置がとられています。

新型コロナの感染拡大により収入が低下し自動車税納付ができない人に対して、徴収猶予と分割納付が認められているのです。

該当するのは、2020年2月以降の任意の期間で、1ヶ月以上収入が概ね20%以上減った、または一時的に納付することができない場合です。

 

申請書と収入の減少を証明する書面などがあれば、延滞金や担保の必要なく1年間の納税猶予が認められます。

 

例えば、東京都の場合は、次の3つの書類が必要になります。

 

  • 徴収猶予申請書
  • 財産収支状況書(収支の明細書など)
  • 猶予事実があることを証明する書類(給与明細書や預金通帳のコピー)

 

管轄する都道府県により、提出書類の様式などに違いがある場合もありますので、問い合わせて確認しましょう。

自動車税を滞納した場合のペナルティー

自動車税の納付は、所有者の法的な義務なので、滞納を続けると以下3つのペナルティーが課せられます。

 

  • 車検が受けられない
  • 延滞金の支払いが発生する
  • 財産の差し押さえ

 

これらが執行されます。上記について詳しくご説明します。

車検が受けられない

自動車税を滞納していると、車検が受けられなくなります。

というのも、2年ごとに受けなければならない車検には、3つの必要書類であり、その中には自動車税納付証明書というのものがあります。

 

これは、自動車税を納めないと発行されない証明書になりますが、滞納している場合は証明書を受け取れないので、車検を受けられません。

 

また、車検を通さずに公道を走れば、6ヶ月以下の懲役または30万以下の罰金だけでなく、交通違反点数は6点も加算されますので、免許停止の可能性もあります。知らなかったでは済まされない問題なのです。

平成27年4月から、車検(継続検査)申請を受けた運輸支局が、都道府県税事務所に電子的確認をするようになり、納税証明書の提示が必要なくなりましたが、滞納していることはすぐに判明しますから車検が受けられないことは変わりません。

ちなみに市町村が納税を管理している軽自動車、小型二輪自動車の車検時にも納税証明書の提示が必要です。

延滞金の支払いが発生する

自動車税は、納付期限を超過した翌日から延滞金が発生します。ここでは延滞金の計算方法について見ていきます。

料率は、超過日数が1ヶ月以内であれば2.6%、2ヶ月目以降は8.9%に規定されています。

総排気量2000㏄の普通乗用車(自家用)を例に、延滞金の計算方法を見てみましょう。

例えば、60日延滞したとします。

  • 39,500円(税額) × 30日(最初の1ヶ月) × 料率2.6% ÷ 365日 = 84.4円①
  • 39,500円(税額) × 30日(2ヶ月目以降) × 料率8.9% ÷ 365日 = 288.9円②

上記より、①と②の合算金額373.3円が60日間の延滞金となります。

 

ただし、延滞金が1,000円未満は切り捨てになりますから、60日経過の段階では、延滞金が付加される対象にならないということになります。

 

この自動車の納税額に延滞金がかかるのは、126日目以降ですが、だからといって理由もなく納付を引き延ばすのはおすすめできません。

最悪の場合は財産の差し押さえも

自動車税を滞納した後の一連の流れは後述しますので、ここでは差し押さえにフォーカスして説明します。

都道府県税事務所からの督促状や催告書を無視していると、差押最終通告書が送付されてきます。

預貯金口座から、延滞金を含めた自動車税が徴収されます。口座残高が足りない場合は、給与の最大4分の1を差し押さえられてしまうことになるのです。

差し押さえが給与にまで及ぶと会社にも滞納していることがバレてしまいますので、注意が必要です。

もちろん、自動車も差し押さえの対象です。自動車の差し押さえ方法には、タイヤロックとミラーズロックの2通りあります。

タイヤロックというのは、車輪を専用器具で固定して、強制的に車両を動けなくしてしまうことです。

ミラーズロックは、運転席側のドア周辺に保管命令の掲示書類を装着することで、立体駐車場でも使用できる優れもので、全国各地の自治体が採用しています。

会社や自宅の駐車場で、タイヤロックやミラーズロックをされたら、同僚やご近所さんの顔も見られないくらい恥ずかしいですよね。これらを勝手に取ったり剥がしたりしても罪に問われます。

自動車税を滞納した後の流れ

自動車税を滞納すると5月31日の期限を過ぎてから20日以内を目安に、未納を通知する督促状が届きます。

その後、督促状を無視し続けることで最後通告として、差し押さえ予告通知が届き、最終的には、差し押さえが実行されることになるのです。

この流れについて詳しく解説します。

指定の機関から督促状が届く

自動車税は都道府県事務所から、軽自動車税は市町村の管轄になりますので、別々の機関から督促状が届きます。

督促状を無視すると警戒レベルの高い催告書が届く

催告書についても時期や内容に違いがありますが、督促状送付後、1ヶ月~3ヶ月以内に届くのが一般的です。送付される封書の色を、滞納している期間によって変えてくる自治体もあります。

最初の催告書が送られてくる時期や頻度は、自治体によって違いますが、納付期限後の20日から30日以内が多いようです。

内容も納付を呼びかけるようなものから財産の差し押さえに言及するものなど様々です。

自治体によっては、この時点で、電話や訪問で督促を行う場合もあります。

地方税法では、納付期限後20日以内に督促状を発送し、発送後10日経過したら差し押さえが可能とあります。

こんなに早い時期の差し押さえはあり得ませんが、滞納している側としては覚えておくべき事項でしょう。

催告書を無視すると差し押さえの予告通知書が届く

催告書を無視して相談も納付もしなければ、差し押さえの予告通知書が届きます。

差押予告書や最終催告書など表題はいろいろあるのですが、内容はどれも最後通告と同じです。

 

差し押さえの予定通知書が届くと、差し押さえがいつあってもおかしくない状況です。

 

書かれているのは、自動車税と延滞金が未納になっていること、同封の納付書で納付期限までに納付すること、納付期限までに納付がない時は、あなたの財産を調査し、発見次第、財産を差し押さえるという内容の文言です。

対象となる財産の例が挙げられ、タイヤロックの写真を載せている場合もあるようです。

これが届いて初めて、慌てて都道府県税事務所に駆け込む方もいるようですが、まずは相談することが大切ですので、正しい判断です。

最終的に差し押さえが実行される

ここまで見てきた流れで、最終的に差し押さえが実行されます。自動車が差し押さえられると、当然、その車を売ることや廃車にすることはできなくなります。

ですが、差し押さえ前であれば、車を売る、廃車にすることが可能です。自動車税の所管は都道府県の税事務所、廃車の手続きは運輸支局が管理しています。

管轄する部署が違いますから、原則的には自動車税を滞納していても廃車手続きはできるのです。

ですので、その車を利用していないし今後も利用する予定がなければ、売るか廃車にして、滞納している自動車税の支払いに回すことをおすすめします。

状態の良い車であれば買取業者を依頼すべきですが、

  • 10万km以上走行している
  • 新車発売から10年以上経っている

上記のような場合には、廃車買取業者に依頼することで、数万円の売却費が手に入る可能性があります。

当社廃車本舗でも動かなくなってしまった不動車や事故車、10万km以上走行している古い車であっても、廃車買取を行なっております。

廃車本舗の高額買取事例はこちら

自動車税の滞納で差し押さえが実行されるもの一覧

自動車税の滞納で差し押さえの対象となるものを、まとめてみました。

 

差し押さえられるもの起こること
銀行口座ローンなどの利用に支障がでる
給与滞納分が完済されるまで毎月差し引かれる
自動車最悪の場合車は競売にかけられる
その他株式や不動産及び時計・指輪などが公売される

 

サラリーマンの場合、給与を差し押さえるのが一番手っ取り早く滞納分を回収できるとされているようです。銀行口座を一度でも差し押さえられると、ローンやクレジットの与信審査に悪影響があるとされています。

いずれにしろ、社会的な信用を落とすことになりかねないのは間違いありません。

自動車税を滞納しても車の買取や廃車はできる

自動車税を滞納している自動車を廃車にしても、滞納している自動車税が免除されるわけではありません。ただ、自動車税の滞納が1年分の場合、廃車後の自動車税未払い分は、抹消登録した日の月までの月割分の納付となります。

自動車税を2年以上滞納している場合は、税事務所によって自動車に嘱託設定登録がされています。これは、実質、差し押さえられている状態と同じですから、嘱託設定登録を税事務所に解除してもらわなければ廃車はできません。

詳しくは、こちらをチェックしてみてください。

自動車税を滞納しても廃車は可能!手続き方法や注意すべき点を紹介

 

使用する見込みのない自動車の自動車税滞納に悩まれている方は、まず、中古車・廃車の買取専門業者に相談してみるのが得策です。実績や経験から、より良い提案をしてくれるでしょう。

 

まとめ:自動車税を滞納して支払いが難しい場合はまず相談を

自動車税の滞納による差し押さえリスクを回避するために、最初にしてほしいことは相談です。

都道府県の税事務所に相談することで、徴収猶予や分割納付ができる可能性があります。

 

いずれにしろ、ご自分一人で悩まず相談してみることが、差し押さえリスクを回避する最善の手段であることは間違いありません。

 

また、自動車税を滞納している車を「もう乗る予定がない」などの場合には、廃車買取業者などを利用して売却することも視野に入れておきましょう。

買取できない車であっても、数万円以上で買い取ってもらえる可能性がありますので、まずは無料査定でお持ちの車の買取価格を確認してみましょう。